この記事では、MayaのBifrostを使用した『エフェクト用メッシュ』の作成事例をご紹介します。
Bifrostを使用するとMaya内でプロシージャルモデリングを行えます!
※注意
「コンパウンド」というカスタムノードを使用しているため、記事内容だけではメッシュを作成できません。あくまで『Bifrostでこんなことができるぞ!』という紹介になります。
Bifrostとは
Maya内にあるノードベースのビジュアルプログラミングツールです。
これ以上の説明はしません。
とにかく、「Houdini」や「Blender の
Geometry Nodes」 のような機能がMayaにもあるということです。
Bifrostを使うメリット
Mayaでプロシージャルモデリングができることです。
『それならHoudiniを使えばいいんじゃ?』と思う方もいるでしょう。
しかし、Mayaでできることが非常に重要だと私は考えています。
『Mayaでできる』には下記のメリットがあります。
①追加費用がかからない
追加費用なしでプロシージャルモデリングができます。
②効率化の最大値が大きい
MayaはHoudiniよりも使用者が多いです。Mayaの作業を効率化することは場合によって、一部の人がHoudiniを使用するよりも高い効果があります。
③失敗したら従来のやり方でやればいい
どうしてもBifrostで実行できない作業があれば、従来のMayaの知識で対処すれば解決できます。
コンパウンド紹介
私の環境ではエフェクトメッシュのためのコンパウンドをいくつか作成しています。その一部を紹介致します。
※コンパウンド=ノード郡をまとめ、1つのノードにしたもの
VFX mesh Sourse
エフェクトメッシュでよく使われる形状を作成します。
少し後に紹介する「curve_warp」と組み合わせることで多様な形状を作成できます。
VFX property
UVや頂点カラーをグラフィカルに制御できます。
Mayaとは異なり、頂点数が変わっても挙動が壊れません。
curve warp
Maya標準のcurve warpをBifrostで再現しました。
また、エフェクトメッシュ作成のための便利機能を追加しています。
実例紹介
上記のようなコンパウンドをもとに作成したメッシュを紹介します。
全てプロシージャルに作成しています。
①sphere
②slash
③lightning
④tornade
小話
ワークフローに沿って作成したメッシュはエッジの頂点がきれいにマージされます。
UVもきれいに整っています。
動画のように
sphereメッシュ や「curve_warp」で先端をすぼめたメッシュ、リング状にループさせたメッシュはエッジが処理されます。
エフェクトメッシュはエッジをループさせることも多いので必須の処理でしたが、これを実現するのは結構苦労しました…
今回はこれで以上です。
Bifrost
を使えばMayaでプロシージャルにモデリングができます。
『家でHoudiniを使っているけど会社にはMayaのライセンスしか無い…』という方には特におすすめです!